タイルで あなたに しあわせを

タイルは【あなたの どんな問題を 解決できるのか】をテーマに

その問題!【タイルとわたし】に解決させてください!話題のSDGsはタイルと素晴らしく相性が良い件

ビジネスの偏差値は相手の取り分をデザインする能力である。

私の最大のミッションは、会社を儲けさせることではなく、タイルの職人さん達が安全で安心して働ける環境をつくることだ。

ほんまかいな(笑 コーゾーです。

今回のテーマはコレ!

その問題!【タイルとわたし】に解決させてください!
話題のSDGsはタイルと素晴らしく相性が良い件

最近になって良く耳にする【SDGs】というコトバですが、感度の高い方にとっては当然の把握なのかもしれませんが、先月までの私にとってはナンノコッチャで、どうせまた環境ビジネスなんだろ・・ぐらいの認識でした。

ここで正直な告白ですが、私はエコロジーや環境問題に、全くと言っていいほど興味がありません。

パタゴニアの服を愛用しておりますが「製品を通して環境に貢献できる」という概念には一切価値を見出せておりません。(単純にデザインと価格と機能の価値で購入しています)

ただ、現在取り組んでいるミッションとの親和性が高そうだな、という下心丸出しな考え方で、自分なりに色々と学んでみました。

今でもまだ【じぶんごと】として捉えきれていないことのほうが多いのも事実ですが、ひとつ心を動かされたポイントがあります。

それは【持続可能】というテーマ

最近ではサステナビリティとも表現されておりますが、この言葉にグッときました。

なぜならば、私が従事するタイル業は持続可能性がどんどんと低下しているからです。

国内タイルの生産量や使用量に伴う売上規模減、そこに影響したサプライチェーン事業者減、そして最終的にタイルを張ってくれる職人さんの数は激減し、これから新しく職人さんになろうという若い人はほぼ皆無となってきております。

どんなに価値のある商品を創っても
どんなに便利な商流を整備しても
タイルを張ってくれる職人さんがいない世界では我々の事業は持続できません。

紀元前2650年前からタイルはこの世に存在し、今まで世界の衣食住の一旦を担ってまいりました。
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エジプトで発見された世界最古のタイルです 当社にあります!
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今でも世界各国でタイルは文化として根付いており、活躍の場を広げております。

日本のタイル文化も来年100年を迎えますが、今のままではタイルを張ってくれる方がいなくなり文化が途絶えてしまう恐れがあります。

では、どうすれば文化として、また事業としても持続可能にできるのか、SDGsを利用して改めて考えてみよう思いました。

わたし視点でのSDGsとタイルの親和性についてのポイントを3つに分けて説明させてください。

先ずはSDGs 2030年アジェンダとして
【私たちの世界を変革する】だそうです。

自分達が何もせずとも、どんどん世の中は勝手に変化しているのでは・・と思いましたが

へん‐かく【変革】
[名](スル)変えて新しいものにすること。また、変わって新しいものになること。改革。「認識の変革を迫る」「制度を変革する」

社会の仕組みや制度の方向性を180度変えることらしいです。

では中身はどんな感じで?

  1. 【世界の課題を解決するための17の目標 持続可能な開発目標を設定】
  2. 【5つのP 人間・豊かさ・地球・平和・パートナーシップを軸に】
  3. 【食べ物に困っている人に魚を渡すのではなく、魚の釣り方を教えるみたいな考え方】

こんな感じで理解しております(浅

ここからは、私が注目している点についてのみ主観的感想で少し深掘りしていきます

【持続可能な開発目標】について
17項目の目標設定には世界の貧困問題に始まり飢餓、教育、環境、気候、平和などが挙げられておりますが、私が着目した点はここです。

  • 6 安全な水とトイレを世界中に

この目標では、我々の事業が解決できる問題があると考えます。
世界の水は・・・スケールが大きすぎて眩暈がしますが、地域のトイレだと【じぶんごと】として捉えることが出来ました。
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大切なことは,【じぶんができることに何がある】と考えることではないでしょうか?

ここからは一つの例としてお話させてください。

我々のタイル工事業では、施工時に発生する工事残品と呼ばれる余ったタイルがあります。

タイルは商品特性上、運搬時や施工時に割れたり欠けたりします。

その破損リスクを補うために必要数以上にロスとして余分にタイルを準備して工事を行います。

その時に破損等が無かったタイルが工事残品として余ってしまいます。

実はこの余ったタイルが・・・
なんと・・・
今まで・・・・
捨てられておりました!

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廃棄処分となるタイル達

なぜか?

それは、タイルが仕上げ材という性質上、お客様の用途や要望により使用される場所や求められる性能が異なる為、多品種小ロットの商品となってしまいます。

生産メーカーも、お客様のニーズに合わせた差別化をするために商品ラインナップを揃えますので、国内主要メーカーだけでも6~7社ありタイルの品種だと何十万点という数になります。

お客様も選んで頂く選択肢が多すぎて、同じ商品群の同じ色番を選んでもらう確率がグンと下がります。

その結果、工事残品としては再利用率が下がってしまい管理の煩雑さもあり、最終的には廃棄処分という形態になってしまいます。(タイルには消費期限などないのですが・・

当社だけで年間で約40トンぐらいが廃棄処分となっておりました。

環境問題を考えても地球にやさしくないですね!

しかもお金払って買ったタイルをお金出して捨てているなんて

なんとモッタイナイことでしょうか。

そこで考えたのが、この余ったタイルの有効利用でした。

工事残品としてのタイルを再利用するためには解決しなければならない問題点があります。

それは余ってくるタイル1種類あたりの量の少なさです。

予備としての存在なので1種類あたりの数量は多くて2~3ケース、少なければ1ケース未満の場合もあり、再利用先として考えた場合には張りたい場所に対してのタイルの量が少なすぎるという問題が発生します。
タスキに短しとなります(古!

大きさも色もマチマチで一種類づつが少量の為、広い面積を張ることが出来ませんでした。

この問題を友人のit社長に相談したときに
不揃いでもいいんじゃないですか?
それがブランディング出来れば・・
というヒントを頂きました。
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ここから一気に止まっていた思考が回転し始めます。

タイルの機能を最大限に利用して意匠より機能で解決できる問題を探そうと考えました。

そこで思いついたのが、保育園のトイレでした。

何年か前に、お客様の工事で保育園のトイレの改修工事でタイル張りを依頼され、私が打ち合わせに行きました。

工事は和式トイレを洋式トイレに入れ替えることに伴うタイルの部分補修だったのですが、その時に気になったのがトイレの臭いでした。
nakamuratile.hatenablog.com


タイルの職人さんが工事に行くときに一部だけでもエコカラットを貼ってあげようかなと思いましたが、トイレの面積もそこそこ広く一面張るだけの材料がなかったので声を掛けず仕舞いでした。

その時の記憶がよみがえり、あの時は材料が揃わなかったけど、不揃いでもよければ、臭い問題を解決できるぐらいのタイルは張って上げれるなでした!!

ただ・・不揃いでもホンマにええのんか?
という疑問も残ります。

そこで更に考えたことは、

無料で張って上げたら喜んでくれるのでは?でした。

どうすれば無料で張れるかな?
材料は、残品の【不揃いなタイルたち】は使えたとしても、タイル張る職人さんには手間賃とよばれる技術料は必要になってきます。

そこで更に更に考えます。

我々の抱えている問題としてもう一点、重大な【解決を要する問題】があります。

それは仕事の平準化です。
一年を通して仕事量が平準化しておらず、繁忙期と閑散期の差が大きくあります。

特に大手住宅メーカーやゼネコンを顧客に持つ当社としては、この問題は切っても切れない重要案件でした。

なぜならば、会社事業は年間の売上や利益を原資として社員に給料を支払っておりますが、職人さんは個人事業主の為、個別案件ごとの請負契約となり、言ってしまえば【仕事がなけりゃ給料がない】ということになります。

サラリーマンは仕事が無くても休んでいても基本的には毎月給料支払われますが・・

職人さんにとっては、繁忙期でいくら仕事が多くあったとしても、一人あたりの生産量が倍にはなりませんので多く稼げるわけではないのに対して、閑散期は仕事が無く休まなければならない場合には1円もお金が入ってきません。

毎年閑散期となる5~6月は職人さんにとっても当社にとっても頭が痛い時期でした。
会社事務所にタイルを張ったり、倉庫を片づけたりと雇用対策をしてはおりますが追いつきません。

そこで、この閑散期に不揃いなタイルたちを地域の臭い問題があるトイレに張りに行ったらどうかと考えました。

残品タイルの処理(環境)と職人さんの雇用問題(パートナーシップ)と地域の問題(衛生的なトイレ)が解決出来るのではないか?

職人さんの技術料については会社が負担するのと、この事業に賛同いただけるスポンサーを探すのと、今流行のクラウドファンディングを利用しても良いのではと

地域の保育園や幼稚園や学校も含めたトイレの臭いを解決できる会社として、地域に対する存在意義を果たせるのではないかを考えております。

私の思いとしては、園児や生徒たちと一緒に職人さんとタイルを張ってもらう経験をしてもらえたらとも考えます。

不揃いなタイルだからこそ、綺麗に張れなくても、目地が通ってなくても、水平垂直が狂っていても、どんな張り方をしても、楽しんで張ってもらえたら・・

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当社のニューフェイスがデザインしてくれました 不揃いなタイルたち

そんな経験が何十年後かの未来に向けて
タイルを文化として繋いでいく手段になるのでは。

異常行動と思われるかも知れませんが、世の中を動かすのはそんな反常識なひとたちだと思います。

賛同してくれる方がありましたらご連絡いただければ幸いです。

子から孫へと受け継がれる文化の中にタイルがあればいいな


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